Never too late. Go for it!

イノベーション、リーダーシップ、そしてキャリアについて考える
(最近は、マネジメント、マーケティング、資産運用もちょっとずつ)
<< 氷点 | TOP | チーフアーキテクトとCTO >>
[BOOK]世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド
横浜逍遙亭というblogでのあるエントリーを読んで懐かしく思い出した。

村上春樹の作品でどれが一番好きか、という内容なのだが、なんとなく抱いていた感想をさらりと述べていたので、あーそうそう、と思ったのだ。
初期の村上読者として、忘れられないのは『羊をめぐる冒険』だ。『風の歌を聴け』から読んでいる読者として、個人的にはこれが村上作品のナンバーワンだが、より客観的に眺めると『世界の終わりハードボイルド・ワンダーランド』がもっとも優れた村上さんの小説という意見は妥当だろうと思う。賛成してもいい。『羊』『ワンダーランド』、それに『中国行きのスローボート』や『蛍』などの初期短編は僕にとっての村上春樹だ。

「百パーセントの恋愛小説」とかいう宣伝文句でミリオンセラーを記録した『ノルウェイの森』以降、村上さんの作品はかつての喜びを与えてくれなくなってしまった。『ノルウェイ』は「えっなんでこうなるの」と言いたくなる色合いの作品で、読みはしたものの、これをどうやって受け付けてよいのやら皆目分からず困ってしまった。日本文学のねっとりとした人間関係を模倣する実験でもしてみたのかしらと戸惑いながら想像してみたりしたが、そうこうするうちに村上さんの目線はそれ以前とは少し違うところに言ってしまったように感じられる。『ねじまき鳥クロニクル』も『海辺のカフカ』も『アフターダーク』も、小説としてはより複雑さを増し、表現と世界観は洗練さを重ねているのは間違いないのだろうけれど、昔の村上作品に漂っていた“しんとした雰囲気”は薄まってしまった。


確かに初期の頃は、内面の心の葛藤と生きていく力強さ・躍動感が、同居していたような印象だが、後期になればなるほど、より内面ばかりがフォーカスされ、その描写に傾いていったような気がする。それを成熟と呼ぶのかわからないけれど。

個人的には、世界の終わりハードボイルド・ワンダーランドが一番面白い。あの2つのバラバラの物語がしだいに進むにつれ重なり合っていく感じが絶妙。もう最後に読んだのは何年前だったか。また久しぶりに読んでみようかな。次のフライトにちょうどいいかもしれない。

| 23:01 | diary | comments(2) | trackbacks(1) |
スポンサーサイト
| 23:01 | - | - | - |

『横浜逍遙亭』の中山です。コメント頂き誠にありがとうございました。私も何となく常に心にあった印象をまさに「さらり」と書いたのですが、それをさらりと受けていただき大変嬉しく存じます。
| 中山 | 2006/11/29 11:17 PM |

中山様、コメントありがとうございます。
村上春樹は古い友人に紹介され学生時代に読んでいましたが、だんだん策を重ねる毎にワクワク感が薄れていき、最近は手に取ることもなかったのですが、中山様の表現がビビッと私に刺さり、即座にblogエントリーしてしまいました。
| aspolo | 2006/11/30 11:28 PM |










http://aspolo.jugem.jp/trackback/641
http://optmy.com/959782CC89CC82F092AE82AF/
風の歌を聴け風の歌を聴け(かぜのうたをきけ)は村上春樹の小説。本稿で記述する。日本のバンド (音楽)|バンド、オリジナル・ラヴが1994年にリリースした4thアルバム。----『風の歌を聴け』 (かぜのうたをきけ) は、村上春樹の第一作となる長編小説。群像新人文学賞
| 文学・古いものから今まで | 2007/12/08 3:31 PM |
| / |
CATEGORIES
FEEDS
SEARCH THIS SITE
カスタム検索
RECOMMENDATION

RECENT COMMENTS
RECENT TRACKBACKS
ARCHIVES

LINKS

無料ブログ作成サービス JUGEM
このページの先頭へ